本文へスキップ
ohmyperfume
ベンゾイン(Benzoin)の写真
写真: Midori / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons(正方形に切り抜き)

ベンゾイン(安息香)の香水

Benzoin

この原料を使っている香水

ベンゾインについて

どんな香り

ベンゾイン(安息香)は、甘くバニラのような、樹脂らしいやわらかな香りです。産地で個性が分かれ、シャム産はウッディでパウダリー、スマトラ産は少しスパイシーと説明されます。

香料にしたものは、はじめはクリーミーでキャラメルのような甘さがあり、時間がたつとシナモンを思わせる香りが長く残ります。

原料の話

ベンゾインは、エゴノキ属(スティラックス)の木から採れる樹脂です。シャム・ベンゾインはラオス、ベトナム、タイなどに育つスティラックス・トンキネンシスから、スマトラ・ベンゾインはインドネシアのスマトラ島に育つ別の種から採られます。シャムの名は、かつてバンコクの港から積み出されたことに由来します。

ラオスでは、苗を植えてから樹脂が採れるまでに7年ほどかかります。9月ごろ幹に傷をつけると白い樹脂がにじみ出て、空気に触れて象牙色から濃い琥珀色へ変わり、1月から5月にかけて集められます。

成分にも違いがあり、シャム産はおもに安息香酸を、スマトラ産は安息香酸に加えてケイ皮酸を含みます。シャム産はバニリンが多く、香りの質が高いとされます。

香水での使われ方

ベンゾインは、精油などの香りが飛ぶのを遅らせる保留剤として使われてきました。オリエンタル調の土台にしたり、ローズやフランジパニのような花の香りと合わせたりします。

シナモンのような面は、動物的な香りやスモーキーな香りともなじむため、タバコを思わせる香りにも使われます。香水のほかに、さまざまな宗教や文化でお香としても焚かれてきました。

豆知識

ベンゾインという名前は、アラビア語で「ジャワの乳香」を意味するルバーン・ジャーウィーがなまったものとされます。

安息香酸の名も、この樹脂から来ています。長いあいだ安息香酸はベンゾインからしか得られず、樹脂を乾留して取り出す方法は1556年にノストラダムスが書き残しています。