いま世界が熱視線を送る「アジア発ニッチフレグランス」最前線:韓国・台湾・タイ・日本の新世代メゾンと代表作
ここ数年、香水の世界でいちばん勢いがあるのはアジアかもしれません。韓国のタンバリンズはギャラリーのような店で世界のファンを集め、中国では香水を買う人が急増し、日本からも朱肉の香料から生まれたブランドが海外の香水店に並ぶようになりました。この記事では、アジア発の新世代メゾンと代表作を、国ごとに見ていきます。
2026.10.24 · 4分で読めます

なぜ今アジアのニッチ香水なのか
まず市場の大きさです。中国の香水市場は、2023年から2027年にかけて年13.4%のペースで伸び、220億元(約30.5億ドル)に達すると予測されています。地元のブランドには、LVMH やエスティ ローダーといった世界の大手が出資を始めました。
香りの面では、アジアのブランドには共通する好みが見えます。ここからは編集部の見立てですが、次のような特徴が目立ちます。
アジア発ニッチの3つの特徴(編集部の見立て)
- お茶と木:紅茶、烏龍茶、ヒノキなど、日々の暮らしにある香りを主役にする
- 透明感:湿度の高い気候に合わせて、重い樹脂より、空気や水のように軽い香りを好む
- 器としての瓶:彫刻のようなボトルや、ギャラリーのような店づくりで、香水を「物」としても楽しませる
韓国:ギャラリーのような香水店
タンバリンズは、アイウェアのジェントル モンスターを運営するIICOMBINED(アイアイコンバインド)の美容ブランドとして、2017年にソウルで生まれました。彫刻のようなパッケージと、美術館のような旗艦店で知られ、香水やハンドクリームを化粧品であると同時にデザインの作品として扱っています。東京にも旗艦店を開いています。
タイと中国:詩と季節を香りに
ドゥシタは、タイ出身のピッサラ・ウマヴィジャニが2015年にパリで立ち上げたメゾンです。彼女はヨーロッパに憧れた父、詩人モントリ・ウマヴィジャニ(1941〜2006年)が愛したパリに2011年に移り住み、香りの勉強を始めました。ドゥシタの香水はどれも、父の詩へのオマージュとして作られています。名前にタイ北部の古都チェンマイを掲げた1本からは、故郷への思いが伝わってきます。
メルトシーズンは、2020年に上海で生まれた中国のラグジュアリー香水ブランドです。東洋と西洋の感覚を混ぜ、人生を流れ続ける川のようにとらえる「フロー(流れ)」を理念にしています。2022年に上海に1号店を開き、2023年末にはエスティ ローダーが少数株を取得しました。同社にとって初めての中国香水ブランドへの出資です。
このサイトに載っている、ほかの中国発ブランドの香水
このほかにも、中国からは「遠山聴寂(遠い山で静けさを聴く)」のように漢詩のような名前を持つ香水が次々に生まれています。台湾や香港のブランドはまだこのサイトに登録が少ないため、データがそろいしだい紹介します。
日本:朱肉と和の名前
アジア発の香りを試すなら
最初の1本なら、お茶系が好きな人はエディットの「アールグレイ」かタンバリンズの「ホワイト ダージリン」、木の香りが好きな人はタンバリンズの「ブルー ヒノキ」かサノマの「3-17」から試すのがおすすめです。どれも、湿度の高い日本の夏にも重くなりにくい香りです。
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出典(12)
- Asia News Network「China's 'fragrance economy' set for heady expansion」
- 上海市人民政府(英語版)「Shanghai's 'scent economy' thrives with global, local brands(2025年4月)」
- Wikipedia(英語版)「Gentle Monster」
- Istituto Marangoni「How K-fragrances and Tamburins are shaping the future of perfumery」
- Retail & Leisure International「Tamburins opens Tokyo flagship」
- Hypebae「Nonfiction, Korean beauty lifestyle brand, launches at Sephora Hong Kong(2021年8月)」
- Robb Report Malaysia「Power Individuals: How Pissara Umavijani Infuses Her Poet Father's Legacy Into Enchanting Scents(2024年10月)」
- The Moodie Davitt Report「Luxury Chinese fragrance brand melt season debuts with DFS in Hong Kong」
- JAPAN HOUSE London「Eau de Parfum Souchong Journey」
- H Parfums「Souchong Journey(ÉDIT(h))」
- FASHIONSNAP「サノマ(çanoma)のフレグランス」
- @cosme「canoma / EDT 3-17 早蕨 商品情報」
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