
シプリオルの香水
Cypriol
この原料を使っている香水
シプリオルについて
どんな香り
シプリオルは、乾いた木と土の香りに、スパイスの気配が重なる香料です。パチョリやベチバーに通じるところがあると説明されています。
香料会社の資料では、温かく、どこか動物的で、ウードを思わせる面があるとされます。乾いた木と土の香りが長く続くのも特徴です。
原料の話
シプリオルは、カヤツリグサ科の多年草 Cyperus scariosus の根を水蒸気で蒸留して採る精油です。ナガルモタ油とも呼ばれます。
学名の扱いには注意が要ります。Cyperus scariosus は1810年にロバート・ブラウンが記載した種で、オーストラリアやパプアニューギニアに分布し、インド亜大陸からは知られていません。インドの一部では、この学名がよく似た Cyperus pertenuis に誤って当てられているとされます。C. pertenuis は1894年に同じ種とみなされましたが、2012年の時点では別の種として扱われています。
2016年の研究では、精油から窒素を含む成分が21種見つかりました。木と琥珀のような香りをもつ新しいケトン、シペレン-8-オンも取り出されています。においへの寄与がもっとも大きかったのはロタンドンで、ほかのケトンとともに、木と琥珀のような香りを形づくっているとされます。香料会社の資料では、シペレンやコパエンを多く含むと説明されています。
香水での使われ方
香水では、ウッディな素材として使われ、男性向けの香りでパチョリを支える役目を担います。伝統的な香りの組み立てになじみ、現代のシプレを新しく描き直す素材ともされています。
分子蒸留で不溶分を除いたものは色がほとんどなく、すっきりとした香りになるため、ファインフレグランスで使いやすくなっています。
豆知識
シプリオルの香りに効いているロタンドンは、同じカヤツリグサ属のハマスゲ(Cyperus rotundus)の塊茎から最初に見つかった成分です。黒こしょうの精油や一部のシラー種のワインにも含まれ、こしょうのような香りをもたらします。
