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ohmyperfume
バニラ(Vanilla)の写真
写真 Forest and Kim Starr · CC BY 2.0 · Wikimedia Commons · 正方形に切り抜き

バニラの香水

Vanilla

この原料を使っている香水

バニラについて

どんな香り

バニラの香りの中心にあるのは、バニリンという成分です。甘く、まろやかで、樹脂のようなやわらかさを持つ香りと説明されます。

香料として仕上がったさやには、平均して2.5%ほどのバニリンが含まれています。香水では、甘さとぬくもりで全体を下から支える役として、古くから使われてきました。

原料の話

バニラはラン科バニラ属の植物で、おもに使われるのはメキシコから中米を原産とするバニラ・プラニフォリアのさやです。メキシコ湾岸に暮らしたトトナック族が栽培し、アステカではカカオの飲みものの香りづけに使われていました。

収穫したさやは、そのままでは香料になりません。さやの生命活動を止める工程、さやを密に積んで7日から10日ほど温める発汗、時間をかけた乾燥、そして閉じた箱で5か月から6か月寝かせる熟成という段階を踏んで、あの香りが育ちます。

誰が見つけた・作った

1841年、インド洋のレユニオン島で奴隷として暮らしていた12歳ほどの少年エドモン・アルビウスが、細い棒と指で花粉を移す人工授粉の方法を見つけます。これでバニラは世界各地で育てられるようになり、レユニオンは一時、世界最大の産地になりました。いまもほぼすべてのバニラが、この方法で手作業で受粉されています。

香りの成分のほうは、1858年にゴブレーがさやからバニリンを取り出しました。1874年にはドイツの化学者ティーマンとハールマンが、松の樹皮に含まれる成分からバニリンを合成し、会社を興してホルツミンデンで工業生産を始めます。この会社ハールマン&ライマーは、のちに合併して香料会社シムライズの前身になりました。

香水での使われ方

ゲランのシャリマー(1921年)は、ジャック・ゲランがジッキー(1889年)のボトルにエチルバニリンを注いだことから生まれた、と伝えられています。ラストノートにはバニラとトンカビーンが挙げられています。

いまのバニリンの多くは合成で、およそ85%が石油由来の原料から、15%ほどが木材パルプの副産物であるリグニンから作られています。天然のバニラだけでは、需要に追いつかないためです。