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エレミの香水

Elemi

この原料を使っている香水

エレミについて

どんな香り

エレミは、松とレモンを思わせる鋭い香りを持つ樹脂です。精油にすると、はじめに甘いレモンのような明るさと、こしょうのようなスパイシーさが立ち、中心には樹脂らしい落ち着いた面が現れます。時間がたつと、薬草やタイムを思わせるニュアンスも出てきます。

原料の話

原料の Canarium luzonicum は、フィリピン原産のカンラン科の常緑樹で、現地では piling-liitan と呼ばれます。採れる樹脂はマニラ・エレミとも呼ばれ、薄い黄色で、はちみつのようなとろみがあります。

新しい葉が出る雨季の6月から2月ごろ、樹皮に切れ目を入れ、にじみ出た樹脂を集めます。葉が落ちる3月から5月は採取を休みます。香料用の精油は、この樹脂を蒸留して取ります。

香水での使われ方

エレミの精油は、柑橘のような明るさを添える素材として、またアンバー調の香りの中で中心とスパイシーなラストをつなぐ役として使われます。乳香やミルラと相性がよいとされます。

成分にはリモネン、フェランドレン、エレモール、エレミシンなどが含まれます。エレミシンは多く使うと刺激になりうるため、化粧品では濃度を1%以下に抑えるとされています。

豆知識

エレミの樹脂は中世にヨーロッパへ伝わり、呼吸器の不調や傷に使う軟膏の材料になりました。18世紀には、病院の基本的な薬の処方にも加えられていたといいます。

今日の樹脂のおもな用途は、香料よりもワニスやラッカー、印刷インキです。エレミという言葉は、歴史の中でさまざまな樹脂を指して使われてきました。