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キンモクセイ(Osmanthus)の写真
写真 Laitr Keiows · CC BY-SA 3.0 · Wikimedia Commons · 正方形に切り抜き

キンモクセイ(金木犀)の香水

Osmanthus

この原料を使っている香水

キンモクセイについて

どんな香り

キンモクセイの香りは、熟した桃やアプリコットにたとえられます。香料として取り出したアブソリュートも、干したアプリコットのような果実の甘さに白い花の香りが重なり、奥にかすかな革のニュアンスがあると説明されます。

花の香りには、リナロール、α-イオノン、β-イオノン、γ-デカラクトンなどが含まれます。イオノンはスミレの香りを特徴づける成分で、カロテノイドが分解してできます。調べられた花の中で、キンモクセイはこの種の香り成分の種類が最も多かったという研究もあります。

原料の話

原料はモクセイ科の Osmanthus fragrans の花で、日本でよく見るキンモクセイは橙色の花をつける変種 aurantiacus です。中国では桂花と呼ばれ、香料会社の資料によると2,500年以上前から育てられてきました。

香料としては、中国の桂林や浙江省、四川省、安徽省などで摘んだ花から溶剤で抽出し、アブソリュートにします。花はとても小さく、1キログラムのアブソリュートを得るには約930キログラム、2,100万輪ほどの花が必要とされます。

香水での使われ方

オスマンサスのアブソリュートは、果実のような花の香りとして、主にフェミニンな香りに使われます。季節を問わず使える控えめなフローラルとされ、花の香りにアプリコットのような果実感を添えます。

中国産のアブソリュートには、フリージアやジャスミン、桃を思わせる、軽やかで明るい質のものもあります。

豆知識

キンモクセイが日本に来たのは江戸時代とされます。雄株だけが入ってきたため実をつけず、挿し木で増やされてきました。花は9月から10月に咲きます。

中国では花を茶葉に移した桂花茶や、ジャム、菓子、酒に使われ、中秋節とも結びついています。月にはモクセイの木が生えているという言い伝えもあります。

日本では1970年代から1990年代にかけて、トイレの芳香剤がこの香りを手本にしていたため、トイレを連想する人もいます。花の香り成分のうち γ-デカラクトンには、モンシロチョウが蜜を吸うのを妨げる働きがあることも研究で示されています。